高山病の種類と症状
高山病は山酔い acute mountain sickness (AMS), 高地脳浮腫 high-altitude cerebral edema (HACE), それに 高地肺水腫 high-altitude pulmonary edema (HAPE)という大きく3種類の症候群に分けられます。
山酔い(AMS)は一番よく見られる症状で、1200~1800mの高度でも発症し、2700m以上の高さに急にのぼったときによくおきます。症状は二日酔いに似ており、頭痛や倦怠感があり食欲がなく、吐き気があり時には嘔吐します。この山酔いの症状が現れるのは遅く、普通高地に到着してから6時間~12時間後に始まります。
高地脳浮腫(HACE)は山酔いが激しくなったものです。山酔いの症状に加えて倦怠感が強くなり、考えがまとまらなくなり、運動失調や意識障害が進行することもあります。
高地肺水腫 (HAPE)は、高地脳浮腫と一緒におきてくることもあります。最初の症状は運動をした時の息切れが激しくなってくることであり、次第に安静時にも息切れがひどくなってきます。この時点で、高度の低い地点におろすことが絶対に必要です。
高山病は特に致命的となります。高山病を完全に予防するというよりは、高山病で命を落とすことがないように、以下の3点を理解することが大切といわれています。
1:高山病の早期症状を知って、その症状の出現が判るようにする。
2:高山病の何らかの症状があったら、それ以上高い地点に上がらない。
3:同じ高度で休んでいても症状が悪くなったら低い地点に下りる。
おかしいなと思ったら、すぐに低い地点まで降りるのが鉄則です。周りのひとと歩調を合わせるのは危険です。
高山病にならないために(予防)できること
- 高所に行く場合は一気に登らず、日数をかけて徐々に体を慣らしていく。
- 高所での過度の運動は避ける。
- 水分補給を十分に行う。(ただし過度の飲酒はかえって脱水を招きます)
- 吐き気、頭痛などの症状が出現したら、それ以上は決して登らない。
(高山病の場合は高度を下げるのが最善の対策です) - 必要に応じて事前に高山病予防薬(ダイアモックス)を服用する。
ダイアモックス
・高山病の予防目的の使用方法
服用期間:高所に行く前日から服用開始し、高所到着後の2~3日間内服
服用対象:15歳以上
用量:ダイアモックス1回半錠(125㎎) 1日2回 (250mg/日)
高山病を発症した場合、頭痛のみであれば、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの鎮痛薬を服用する程度で改善することがあります。当院では、高地に行く方に、高山病の予防のためのダイアモックスを4-5日分処方することができます(自費診療となります)。
御入用の方は、ご相談ください。
参考文献)
・日本旅行医学会 高山病で死なないために
・トラベル アンド トロピカル メディシン マニュアル
