病態・症状
水痘(水ぼうそう)の原因となった水痘帯状疱疹ウイルスによる皮膚の病気です。水痘にかかった後に神経節に潜んでいた水痘帯状疱疹ウイルスが、再び活性化し後根神経節に炎症を起こし、その神経が支配する領域の皮膚(典型的には体の左右とちらかに帯状)に痛みを伴う小さい水疱の集まりを形成します。痛みはピリピリ、ズキズキと表現されることが多いです。皮膚の症状が治った後に痛みだけが数カ月間残ることがあり(帯状疱疹後神経痛)、耳周囲に生じた場合は聴覚障害や末梢性顔面麻痺をきたすこともあります。
50歳以降に多いですが、いかなる年齢でも生じることがあります。
ストレスや老化、免疫低下などが原因として考えられています。
水痘に比べるとかなり感染力は低いですが、それでもワクチンを受けていない人または今までかかったことのない人が接触すれば10%以上の確率で感染するともいわれます。
治療
急性期の痛みを緩和して、合併症や後遺症を残さないようにすることを目標として行います。そのため、早期に抗ウイルス薬の内服を行います。痛みに対しては鎮痛薬などを用います。
予防
・予防としては、疲労、寝不足、過度に体や気持ちにストレスがかかるのを避けるようにしたいですね。
・帯状疱疹を予防するためのワクチンを接種することは有効です。詳しくは、帯状疱疹ワクチンに関するページをご覧ください。
