富山も暑くなってきましたね。
最近、乳幼児の女の子が、陰部がかゆい、おりものが多いという訴えで受診されることが続いたので、その主な原因である外陰膣炎についてお話しします。
おりもの(帯下)は,腟内の老廃物を排出し腟の中を清潔に保つ役割を担っています。腟分泌物の増加や外陰部のかゆみは,腟内で何らかの炎症が起きていることがあります。
症状
・陰部のかゆみ
・排尿時の痛み
・おむつやパンツに黄色い~黄緑色のおりものがつく。
病態
・外陰部から膣に細菌が入って炎症を起こします。
・乳幼児期に外陰腟炎が発生する要因は,エストロゲンというホルモンが少ないため腟粘膜が薄く,腟内のデーデルライン桿菌が少なく腟の自浄作用が弱いこと,また肛門周囲の清潔が保てないことなどによるといわれています。
治療
- 洗う:お風呂で石鹸の泡をつけて優しく洗って、お湯で流します。これだけで良くなることもあります。可能であれば1日2-3回洗ってください。
- 抗菌薬(抗生剤)の塗り薬を塗ります。
- 症状が強い場合は、抗菌薬の飲み薬を飲みます。
予防
・排便した後は、後ろから前ではなく、前から後ろに拭くようにしましょう。
・症状があるときは、排尿後はティシュでポンポンと優しくたたくように拭きましょう。
・通気性のよいショーツを身に付けましょう。ナイロン混合より綿の方がいいと思います。
お子さんもなかなかお母さんに症状を言い出しにくいかもしれません。おりものが多い、なんだかかゆそうという時は受診を考えてください。お気軽にご相談ください。
